双姫 Ⅰ



折角、美味しそうな料理だったのに
いまいち味が分からなくて直ぐに手を止めた。


「朱音、もう食べねぇのか?」


紘にぃが唐揚げを頬張りながら
心配気に聞いてくる。


『紘にぃ…口閉じて食べなよ……。
ちょっと食欲無いだけだから。』


「ふーん…その格好で行くのか?」


『あー…ブレザー貸したままだから
もうバレてもいっかって思うんだよね。』


「いやー!
それにしてもそんなデッカいのよ…ドス!」


「黙りなさい。
貴方はデリカシーという
言葉を知らないようですね。」


「り、李樹…テメェ本気でヤりやがったな……。」


『愁斗、大丈夫…?』


「心配無用ですよ。
愁斗は頑丈だけが取り柄ですからね。」


朝っぱらから李樹の毒舌が炸裂してる。

落ち込む愁斗を見ていると、


パサッ


肩に何かかけられた。