双姫 Ⅰ



「お客様、寝心地はいかがですか?(笑)」


『お客様って(笑)』


私は類の膝を借りて横になっている。
勢いで借りちゃったけどなんだか恥ずかしい。


『皆…私が『双姫』って事も知ってたんだね?』


話した時に全然驚いてなかったんだもん。
寧ろ真顔で聞いてたし…。


「…うん。朱音が姿を消した時に
『神龍』と『双覇』で集まったんだ。

それで『直ちゃん』って人から
電話が掛かってきて態度が急変したって
言ったら紘先輩が理事長室に案内してくれて

『直ちゃん』が理事長って事が分かった。」


私、『直ちゃんって知り合い』って言ったな。
それで分かったんだ…。


「それで疾風も加わって色々聞いたよ。
過去の事は朱音の口から聞きたくて
聞かなかったけどね。」


『そっか、ありがとう…類。』


関わりを断ち切ろうとしたのに
私を想ってくれる優しさにまた涙が出た。