周りから怒声が聞こえる。
「止めろ!」「子供を巻き込むな!」とか
でも、私には蒼空しか見えない。
ドンッ!!
走った勢いのまま蒼空を突き飛ばした。
「本当、妹想いだね?」
上を見上げると男は
ニヤニヤと笑って私にナイフを振り下ろした。
その切っ先は私の左目を切り裂いた。
『あ゛ぁあああああああーーーーーーー!!』
ズキズキと痛むだけじゃない。
火傷したみたいに熱い。
血が流れ出し、左頬に伝うのが分かる。
覚悟はしてたけど尋常じゃない痛みだった。
「おねぇちゃんッ!」
声がする方を右目だけで見ると、
他の男に捕まる蒼空の姿が見えた。



