『蒼空を返して!!』
「しえる?ふーん君、蒼空って言うんだ。」
「おねぇちゃんー!離して!離してよぉ!!」
「少し黙ろうか。蒼空ちゃん?」
『「ッ!?」』
男が取り出したのは
不気味に光るナイフだった。
「ヒッ……うぁ…ぁ……。」
「うん、良い子だね?蒼空ちゃん?」
『アンタ、蒼空にそんな物近付けないで!!』
本当は私だって怖い。
でも、ナイフを突き付けられてる
蒼空の方がよっぽど怖いに決まってる。
私は蒼空のお姉ちゃんなんだから。
助けなきゃ!
何も出来ないと分かっていても
ほっとくなんて出来なかった。
「おねぇちゃん…逃げてぇ!」
『妹を置いて逃げる
お姉ちゃんがどこに居んのよ!』
どのみち男が道を塞いでいて
逃げる事なんて出来ない。
「妹想いなんだなぁ。
じゃあ君も使わせて貰うよ。」
『キャー!離してぇ!!』
「おねぇちゃん!
おねぇちゃんを離してよぉ!!」
男は蒼空同様、私の髪を掴み地面に押し付けた。
「さぁて、アイツらの反応が楽しみだな?」
私と蒼空を引き摺りながら
男は声がする方へ歩き出した。



