双姫 Ⅰ



「おねぇちゃん
このまま遊びに行こうよぉ~!」


『えー…?今から?』


時計を見ると午後15:35を記している。
なんとも中途半端な時間…。


「遊ぼうー遊ぼうーよーぉ!!!」


手を引っ張って
無理矢理外に連れ出そうとする蒼空。


そんな蒼空を他所に私は奈緒珠さんを見た。


「遠くに行かなければ良いわ。
くれぐれも気を付けてね!!」


『「はーい!!」』


待ってましたと言わんばかりに
蒼空に引っ張られ外に出た。


『蒼空!そんなに走ったらころ…ドテッ!』


注意しようとした瞬間に
目の前に居た筈の妹が消えた。


「うわぁ~ん!!」


『だから言ったじゃん…。』


盛大に転けたのか手や足がスリ傷だらけ。


『あーあー…顔にまで。』


「痛いよぉ~!おねぇちゃん痛いぃ!!」


そりゃあ痛いだろう。
あれだけ走ってて転けたんだから…。


「もう…ほら!笑って笑って!!」


「おねぇちゃんギュってしてー!」


『はいギュー!!』


「ギュー!!わぁーい!」


『もう笑ってんじゃん!!』


私達はお互いに笑いながら
手を繋いで今度は走らず歩いた。