「ねぇ、朱音。
これでも人を…俺らを信じられない?」


信じられない…でも、信じたいって思う。
『双覇』に会ってから驚く事の連続だった。

それは今でも変わらず
私の気持ちを尽く変えていってしまう。


『……長くなるよ?
聞いてもつまんないけど聞きたいの?』


「話して、力になりたいから。」


「そうですよ。」


「友達だからね!」


「ここまで来んのに手間取ったぜ!!」


「話せ。」


皆、こんな私を見てくれてた…。

どんなに突き放しても
見捨てないで食らいついてくれた。

そんな『双覇』に打ち明けたいと思えた。


『…話すよ、私の過去を…全部…。』


どうして私が『蛇蝎』を追うのか。

どうして私が『東条』を恨んでいるのか。

どうして私が『双姫』になったのか。

その全てを話すよ。