双姫 Ⅰ



「そういう事になるね。
親父達のキツい稽古に耐えたおかげ。」


『あー…私もそんな時があったなぁ。』


「あれはキツいよね…。」


『うんうん…キツいよね。』


同じ境遇の為、二人だけで話が弾む。


「おらぁ!お前ら二人だけで話進めんな!」


『あ、愁斗。居たの?
珍しく静かだったから気付かなかった!』


「俺さっきから喋ってんだろ!?」


『そうだったっけ?
てか、この部屋暑い…。
あのさウィッグ取っても良い?』


「朱音さんのそれはウィッグなんですか?」


『これは男装用に母さんに渡されたヤツ。
本当はロングの黒髪だよ。』


被っていたブラウンのウィッグを
取ると本来の髪が現れる。


『はい、これが本当の私。』


「「「「「……。」」」」」


…えーと皆さん?何故だんまりなんですか?
類なんか手で顔を覆って
なんかこの世の言葉じゃない事を発してますし。


『あ、嫌なら被ってるから!!』


慌ててウィッグを被ろうとすると


「「「「「そのままで良い(です)!!」」」」」


『え?あ、うん…。』


もの凄い剣幕で止められた。