私が女だから良いとして
他の男だったら悩殺もんでしょ。
暗くて見えなかったけど相当可愛いし。
『袖通して、ボタンもな。』
早く早くと急かす。
仲間連れて来るかもしれないし。
もしかしたら『双覇』が探してるかも。
「は…はい!」
彼女は言われるまま袖を通し、
ボタンをかけようとするが
手が震えていてなかなかかけられない。
「あ、あれ?」
『…。』
安心して一気に気が抜けたんだろう。
大きな瞳からボロボロと大粒の涙が溢れる。
ど、どうしよう。出来ればここから離れたい。
『お、おい…。』
「す、すみまぜん…どまらなぐっで……。」
だよな〜。
とりあえず泣き止ませれば良いんだよね?
…私、女友達居なかったから分かんない。
" うわぁん!…おねぇちゃん~!!"
" もう…ほら!笑って笑って!"
" おねぇちゃんギュってしてー!"
" はいギュー!!"
" ギュー!!!わぁーい!"
" もう笑ってんじゃん!"
蒼空…。
自然と身体が動いた。
「…え……?」
『笑ってくれ……泣くなよッ…。』
私は彼女を抱き締めていた。



