「そうだ!
蒼翔に電話!…って僕、番号知らない。」


「私も知りません。」


「俺も知らねぇ。」


「同じく知らねぇ。」


「俺も知らない……。」


あんなに一緒に居たのに知らないなんて。


「僕ら蒼翔の事、何も知らないんだね。」


「…ならこれから
知っていけば良いじゃないっすか!」


今まで黙っていた疾風が急に口を開いた。


「そうだね…うん!
もっと蒼翔の事聞こうよ!!」


「と言っても明日学校来んのか?」


「……来なそう…。」


「玲、どうします??」


皆が一斉に玲を見る。


「先ず、明日は学校に行って
蒼翔が来るかどうか確認する。

もし、来なかったら『神龍』に話す。
蒼翔の兄貴なら知ってるだろ。」


「も、もし知らなかったら…?」


「その『なおちゃん』を探す。」


「成程!」


蒼翔、お前が何を考えて
あんな事したのか分からない。

でも、そうしたくてしたんじゃないと思う。

俺らと一緒に過ごしてた時間を信じてるから。


双覇sideEND