双姫 Ⅰ



「蒼翔が俺を女達から
助けてくれた時、凄く嬉しかった…。
あの時、動けなくなってたから。」


『………。』


私は類の過去を聞いた。
思った通り私と類は似てると感じた訳だ。

私も類と同じ経験をしていたから。

類の話を聞いてる時、私と類を重ねていた。


辛い筈なのに
笑う類を見て私の胸が苦しくなった。


「蒼翔…?」


私が何も言わない事に疑問を抱いたのか
顔を覗こうとしているのが気配で分かった。

握っていた手を自分の方に引き寄せる。


「うわぁ!?」


少し強く引き過ぎたかなと思いつつ
類を抱き締めた。