母さんは俺を見ると嫌そうな顔して
「もう帰って来たの?
まったく、うっとおしいわね……。」
「母さん…?
そんな荷物持ってどこ行くの…??」
俺の言葉を無視して、家から出ようとする
母さんを俺は必死に止めた。
「離れなさいよ!!」
その瞬間、頬に痛みが走った。
俺は痛くて痛くて涙が出た。
叩かれた頬が痛いんじゃない。
心が痛かったんだ。
それから俺は無理矢理施設に入れられ、
母さんはそれっきり会いに来なかった。
どうしてそんな事をしたのか
俺に母さんの気持ちは分からない。
でも、不思議と悲しくなかった。
俺、捨てられたんだな…ってそれだけ。
母さんを嫌いになるなんて出来なかったんだ…。
俺には母さんと過ごした日が希望だったから。
いつか迎えに来てくれるって。
でも、そんな考え甘かったんだよ。



