双姫 Ⅰ



次の日、母さんは前の母さんに戻っていて
俺に笑顔で「おはよう!」って言ってきたんだ。

俺は安心して
また元の生活に戻るんだと…そう信じてた。


学校の帰り道。
俺は汚れた服を手で叩きながら
家に向かって歩いていた。

学校では母さんの噂がされていて
俺は虐めのターゲットにされてたんだ。

それでもこれからの生活があるから…。
母さんが戻ってくれたから…。
そんな気持ちだったから辛くなかった。


「ただいま!」


俺は元気良く家に駆け込んだ。

でも、そこに居たのは
派手な化粧をして
手に大きな鞄を持っている母さんだった。