双姫 Ⅰ



「あのさ…蒼翔。」


『…ん?』


「俺が…どうして女嫌いになったのか
蒼翔に聞いて欲しいんだ。」


『………分かった。
辛くなったら話すのを止めても良いからな。』


「ありがと…じゃあ、話すね。」


俺が女嫌いになったのは…母親のせいなんだ。


確か…。
俺がまだ小学校低学年の頃だった気がする。

父親は俺が物心ついた頃から居なくて
でも、母さんと幸せに暮らしてたんだ。


「それで…それで……」


上手く言葉が出なくて
拳が震える位に力を入れている事に気付かない。


『……焦らなくて良い、ちゃんと聞くから。』


蒼翔が俺の手を握ってくれた。


そのおかげで力が入っていた事に
気付いたと同時に安心して楽になった。