紘side
母さんの上手い弁当を食ってる途中。
いきなり屋上の扉が吹っ飛んだ。
あまりの衝撃に呆然とする俺ら。
そして、入口から入って来たのは
男装しているが俺の知ってる朱音だった。
それも、もの凄く怒ってる。
自分の体温が奪われていくのが分かる。
きっと俺の顔色は真っ青だろう。
「しゅ…蒼翔?どうしてここに…?」
咄嗟に「朱音」と言いかけたが、
後ろに『双覇』共が見えて慌てて言い直した。
『なぁ、紘にぃ。
逆になんで俺がここに居るんだと思う??』
「さ、さぁ?記憶に無いな〜?」
俺が下がる分、近付く朱音。
片手に弁当を持ったまま後ずさる。
『へぇ〜?知らばっくれんなクソ兄貴。
あんなにバレたくなかったのに
どういう心境の変化だ?
「平和に過ごしたい」と言ってたくせに。
俺が強いと自慢したくなったか。』
「ち、違うんだ。
蒼翔が傷付いたって思って…。」
思いがけない言葉に慌てて否定する。
『それで「『双覇』を潰す」と忠告した?
何様のつもりだよ!!!』
俺は甘く見てたのかもしれない。
朱音を本気で怒らせてしまった時の事を
全く考えていなかった。
『…紘にぃが俺を想って
してくれたのは分かるし、嬉しい。
でも、痣作るのは話が別なんじゃねぇか?』
それは言い逃れ出来ねぇな…。



