「とりあえず、いろいろ買って来た。喰ってから、ちゃんとベッドで寝るなり、勉強するなりするといいよ。」
そう言ってイロイロ並べたけど、知織はフルーツとサラダしか食べなかった。
ダイエットでもあるまいし。
ダメだ、心配過ぎる。
知織が勉強し始めたのを見届けてから、俺はマネージャーに電話をした。
……年末に申し訳ないけど、早急に通いで来てくれる料理人を探してもらった。
大晦日の昼前に、早速、若い男がやってきた。
俺の留守にも知織の食事を作ってもらいたいので、できたら女性がよかったのだが……マネージャーに知織のことを言ってないので、逆に俺とややこしいことにならないように気遣ったのだろう。
「峠(とうげ)です。昼と夜の準備って聞いてきました。食べたいもん、嫌いなもん、アレルギーとかあったら書き出しといてください。」
俺のことは聞いてるだろうけど、知織のことは予想外だろうに、顔色1つ変えない……というか、興味なさそうな様子が気に入った。
「どうも。急にお願いしてすみません。よろしくお願いします。」
「すみません、よろしくお願いします。」
低姿勢な俺と知織に、峠くんは逆にたじろいだ。
その日から、俺達の食生活は激変した。
峠くんは若いのに職人気質の寡黙な料理人だった。
お昼に作ってくれたかき揚げ丼には、小エビ、貝柱、タマネギ、人参、三つ葉、ゆり根!……驚くほど旨かった。
当たり前のように酢の物と赤だしもついていて、知織は感動していた。
……よかったぁ。
基本、昼はお任せ、夜は季節のモノ重視の一菜一汁で準備してもらうことにした。
ただ今夜は大晦日だから、と、天ぷらとだしとそばとネギも置いといてくれるらしい。
鍋で温めるだけなら、俺や知織でも問題ないだろう。
さらに、元日は来ないからとおせち料理を御重箱に詰めて持ってきてくれてた。
……てことは、2日から来てくれるのか……手を合わせたいぐらいありがたい!
聞けば峠くんは、自由が丘の割烹で働いているらしい。
店は夜のみ営業。
11時から14時の3時間で俺達の2食を作ってから、店に合流するわけだ。
「いいバイトさせてもらえて、俺も助かります。」
帰り際にボソッとそう言った峠くんの言葉は、終始漂う無頼漢な雰囲気に似合ってなくて、さらに好感度が上がった。
そう言ってイロイロ並べたけど、知織はフルーツとサラダしか食べなかった。
ダイエットでもあるまいし。
ダメだ、心配過ぎる。
知織が勉強し始めたのを見届けてから、俺はマネージャーに電話をした。
……年末に申し訳ないけど、早急に通いで来てくれる料理人を探してもらった。
大晦日の昼前に、早速、若い男がやってきた。
俺の留守にも知織の食事を作ってもらいたいので、できたら女性がよかったのだが……マネージャーに知織のことを言ってないので、逆に俺とややこしいことにならないように気遣ったのだろう。
「峠(とうげ)です。昼と夜の準備って聞いてきました。食べたいもん、嫌いなもん、アレルギーとかあったら書き出しといてください。」
俺のことは聞いてるだろうけど、知織のことは予想外だろうに、顔色1つ変えない……というか、興味なさそうな様子が気に入った。
「どうも。急にお願いしてすみません。よろしくお願いします。」
「すみません、よろしくお願いします。」
低姿勢な俺と知織に、峠くんは逆にたじろいだ。
その日から、俺達の食生活は激変した。
峠くんは若いのに職人気質の寡黙な料理人だった。
お昼に作ってくれたかき揚げ丼には、小エビ、貝柱、タマネギ、人参、三つ葉、ゆり根!……驚くほど旨かった。
当たり前のように酢の物と赤だしもついていて、知織は感動していた。
……よかったぁ。
基本、昼はお任せ、夜は季節のモノ重視の一菜一汁で準備してもらうことにした。
ただ今夜は大晦日だから、と、天ぷらとだしとそばとネギも置いといてくれるらしい。
鍋で温めるだけなら、俺や知織でも問題ないだろう。
さらに、元日は来ないからとおせち料理を御重箱に詰めて持ってきてくれてた。
……てことは、2日から来てくれるのか……手を合わせたいぐらいありがたい!
聞けば峠くんは、自由が丘の割烹で働いているらしい。
店は夜のみ営業。
11時から14時の3時間で俺達の2食を作ってから、店に合流するわけだ。
「いいバイトさせてもらえて、俺も助かります。」
帰り際にボソッとそう言った峠くんの言葉は、終始漂う無頼漢な雰囲気に似合ってなくて、さらに好感度が上がった。



