おいてけぼりティーンネイジャー

「まあ、イケズなとこはあるよね。でも、知織のお父さんと一緒。慣れたら、むしろかわいく感じたよ。」
俺はそう言って、ちょっと思い出し笑いをした。

「……何か、やらしい。」
知織がそう言って、俺にぎゅーっと抱きついてきた。
珍しいな。
不安がってのるのか甘えてくる知織がかわいくてかわいくて、俺はそっと指を這わせて言った。
「やらしいよ~。まだ足りないもん。……もっと。」

小さい悲鳴をあげて、知織がのけぞった。
かわいい。
すごく、かわいい。

「逃げちゃダメだよ。」
しっかりと抱きしめて、耳元でそう囁く。
知織はぶるぶる震えながら、何度もうなずいた。

……それでいい。
ずっと、俺のそばにいてほしい。
この先も、ずっとずっとずーっと。
もちろん、俺は知織を手放すつもりはない。
他のヒト達がどう思ってようと……知織が俺との永遠を信じられなくても。
俺だけは、確信してる。
この想いは、消えない。
絶対に、知織は手放さない。

俺は知織を抱く腕に力を入れた。
知織は小さな声を漏らして俺に必死にしがみついてきた。

愛しい……この愛しいヒトをどうすれば、俺のものにできるんだろう。
帰したくない。
ずっと、一緒に暮らしたい。

「ねえ。結婚しようか。」
途中で止めて、知織にそう言った。
「……急に、どうしたん?」
知織の言葉にちょっと苦笑する。

「急じゃないよ。ずっと願ってる。早く一緒になりたい、って。あんまり言うと負担かもって、我慢してたけど。」
じっと、知織の返事を待ってみた。
「……ん……」
知織の身体は俺を求めてる。
心も、求めてるよね?

なのに、結婚ってなると、どうしてこうも消極的なんだろう。
まだ高校生だから?
それとも、本当に、俺、信用されてないのかな。

再び知織の漏らす声を心地よく聞きながら、耳元に唇を寄せる。
「結婚する?」
「……でもまだ……」
否定の言葉は聞きたくない。

「結婚する?」
「……授かったら……。」

……順番、違うんだ。
妊娠すれば結婚できるんだね?
絶対だね?

「じゃあ、遠慮なく……」

すると、息も絶え絶えに知織が言った。
「……遠慮なんかしてへんやん……もう……大好き……」

うわっ!
油断した。

……いつまでたっても、知織に振り回されるなあ。

心地よい疲労感と睡魔に襲われて、そのまま眠ってしまった。