「はじめまして。一条と申します。中学時代、まゆ先輩には世話になりましたけど、今日は知織さんのお見舞いに参りました。これ、裕子さんから預かってきました。」
そう言って、京都から運んできた紙袋をおばあさんに渡した。
「それからこれも……食べさせてあげてください。」
東京駅で買った老舗フルーツパーラーのフルーツたっぷりゼリーの詰め合わせを差し出した。
「……ご丁寧にありがとうございます……あの、知織ちゃんとは……」
「誰よりも大切に想ってます!」
おばあさんの問いの答えからずれてるかもしれないけれど、俺は力強くそう言った。
「……はあ。」
「そうですか……。」
俺はお2人に尋ねた。
「すぐ帰りますので、知織に逢ってもいいですか?」
ハッとしたように、おばあさんが俺を案内してくれた。
知織の部屋は、女の子っぽい白い綺麗な家具で統一されてるのに、本や教科書、辞書が並んで武骨な印象を与えた。
やはり白いベッドで知織は熟睡していた。
「知織ちゃ」
おばあさんが起こそうとしてくれたけど、唇に人差し指をあてて、しーっとゼスチャーした。
「せっかく寝てるなら起こさないでください。かわいそうだ。」
小声でそう言うと、おばあさんはうなずいて部屋を出て行った。
俺も一緒に出るべきなのかな~……とも思ったけど、もう少し知織の寝顔を見ていたくて、勉強机とセットの白い椅子に座った。
少し荒い寝息と、赤い頬を見る限り、まだ熱が高そうだな。
かわいそうに。
……年末年始、俺が浅はかに動いたせいで、知織は小さな胸を傷めたのかもしれない。
ストレスで抵抗力が弱ってたんじゃないだろうか。
大丈夫だから、早く元気になるんだよ。
俺が、何とかするから。
ご両親もおじいさんおばあさんも、まゆ先輩も、ちゃんと認めてもらえるように、がんばるから。
知織が嘘に嘘を重ねて俺に会いに来てくれることも、本当はストレスだと思う。
堂々と俺のところに来られるように、してやるからな。
俺は、風邪と闘ってる知織にずっと心の中で話しかけ続けた。
どうも知織は起きそうにないので、小一時間ほどであきらめた。
「またうかがいます。突然お邪魔してすみませんでした。」
「はあ。」
まだ困惑してるお2人に挨拶して辞去した。
車を出して、スタジオへ。
まだオフなので誰もいない真っ暗な空間で、俺は曲作りにいそしんだ。
知織と一緒にいると、今まで知らなかった感情がいくつも生まれる気がする。
その全てを歌にすることはできないけれど、少しでも投影できるよう書き留めた。
愛しい愛しい俺の知織。
早く元気にな~れ。
そう言って、京都から運んできた紙袋をおばあさんに渡した。
「それからこれも……食べさせてあげてください。」
東京駅で買った老舗フルーツパーラーのフルーツたっぷりゼリーの詰め合わせを差し出した。
「……ご丁寧にありがとうございます……あの、知織ちゃんとは……」
「誰よりも大切に想ってます!」
おばあさんの問いの答えからずれてるかもしれないけれど、俺は力強くそう言った。
「……はあ。」
「そうですか……。」
俺はお2人に尋ねた。
「すぐ帰りますので、知織に逢ってもいいですか?」
ハッとしたように、おばあさんが俺を案内してくれた。
知織の部屋は、女の子っぽい白い綺麗な家具で統一されてるのに、本や教科書、辞書が並んで武骨な印象を与えた。
やはり白いベッドで知織は熟睡していた。
「知織ちゃ」
おばあさんが起こそうとしてくれたけど、唇に人差し指をあてて、しーっとゼスチャーした。
「せっかく寝てるなら起こさないでください。かわいそうだ。」
小声でそう言うと、おばあさんはうなずいて部屋を出て行った。
俺も一緒に出るべきなのかな~……とも思ったけど、もう少し知織の寝顔を見ていたくて、勉強机とセットの白い椅子に座った。
少し荒い寝息と、赤い頬を見る限り、まだ熱が高そうだな。
かわいそうに。
……年末年始、俺が浅はかに動いたせいで、知織は小さな胸を傷めたのかもしれない。
ストレスで抵抗力が弱ってたんじゃないだろうか。
大丈夫だから、早く元気になるんだよ。
俺が、何とかするから。
ご両親もおじいさんおばあさんも、まゆ先輩も、ちゃんと認めてもらえるように、がんばるから。
知織が嘘に嘘を重ねて俺に会いに来てくれることも、本当はストレスだと思う。
堂々と俺のところに来られるように、してやるからな。
俺は、風邪と闘ってる知織にずっと心の中で話しかけ続けた。
どうも知織は起きそうにないので、小一時間ほどであきらめた。
「またうかがいます。突然お邪魔してすみませんでした。」
「はあ。」
まだ困惑してるお2人に挨拶して辞去した。
車を出して、スタジオへ。
まだオフなので誰もいない真っ暗な空間で、俺は曲作りにいそしんだ。
知織と一緒にいると、今まで知らなかった感情がいくつも生まれる気がする。
その全てを歌にすることはできないけれど、少しでも投影できるよう書き留めた。
愛しい愛しい俺の知織。
早く元気にな~れ。



