翌日、知織は学校を休んだそうだ。
見舞いに行きたいけど断られたので、俺は性懲りもなく京都へ向かった。
「こんちは~。」
玄関チャイムを押してすぐ、戸を開けて叫んだ。
「……なんで?」
昨日の今日でまたやって来た俺に、裕子がポカーンとしていた。
「こっちに泊まってたの?」
「いや。東京、帰ったよ。知織が風邪引いちゃったみたいでさ、あいつ、おじいさん達にはうまく甘えられないんじゃないかと思って……何かないの?おふくろの味とか。弱ってる時に喰えそうなもん。」
俺の行動は、裕子には奇異に映ったらしい。
「信じられない……そこまでする?一条くんって……ほんっと……馬鹿。」
そう呆れられて、俺は頭をかいた。
「まあ、大村さんを怒らせたままってのも気になってたし。イロイロ考えたけどさ、たまに話しに来てもたぶんなかなか許してもらえないから、まずは足繁く通って仲良くなれたらいいなあ、って。」
「誰と?主人と?」
「うん。裕子とも。2人とも知織の大切な両親だもん。」
裕子は苦々しく笑った。
「……それは無理。諦めたほうがいいと思うわ。考えてもみてよ、主人にとって、一条くんは……この世で一番大事な妻の昔の男で、二番めに大事な娘を奪った憎い男よ?」
そういうもんなのか!?
「でも、裕子とはプラトニックだったのにそれでも恨まれるんだ?」
裕子の顔が曇った。
ん?
俺、何か、まずいこと言った?
「……あんた、ほんまに……うちに恨みでもありますんかいな。こんな玄関先で何の話ですか?」
背後から大村さんがそう言いながら近づいてきた。
どうやら出かけてらして、今、帰宅されたようだ。
「おかえりなさい。知織が、風邪で寝込んでるそうです。」
裕子がそう言うと、大村さんは俺をマジマジと見た。
「そんなもん、電話で済む話ですやろ。阿呆ですか?わざわざ何しに来はるんや。芸能人っちゅうのはよっぽど暇やねんなあ。ええかげん、塩、撒きますえ。」
今、オフだから……とか、余計なことは言わないほうがいいよな。
「知織がしんどい時でも喰えるモノとかあるなら届けたいんですけど、何かありますか?」
大村さんは、大きなため息をついた。
「……一条さんには、何言うても通じませんのやな。何かもう疲れてきましたわ。裕子、適当にみつくろっといで。」
「わかりました。」
裕子はパタパタと中に入ってった。
見舞いに行きたいけど断られたので、俺は性懲りもなく京都へ向かった。
「こんちは~。」
玄関チャイムを押してすぐ、戸を開けて叫んだ。
「……なんで?」
昨日の今日でまたやって来た俺に、裕子がポカーンとしていた。
「こっちに泊まってたの?」
「いや。東京、帰ったよ。知織が風邪引いちゃったみたいでさ、あいつ、おじいさん達にはうまく甘えられないんじゃないかと思って……何かないの?おふくろの味とか。弱ってる時に喰えそうなもん。」
俺の行動は、裕子には奇異に映ったらしい。
「信じられない……そこまでする?一条くんって……ほんっと……馬鹿。」
そう呆れられて、俺は頭をかいた。
「まあ、大村さんを怒らせたままってのも気になってたし。イロイロ考えたけどさ、たまに話しに来てもたぶんなかなか許してもらえないから、まずは足繁く通って仲良くなれたらいいなあ、って。」
「誰と?主人と?」
「うん。裕子とも。2人とも知織の大切な両親だもん。」
裕子は苦々しく笑った。
「……それは無理。諦めたほうがいいと思うわ。考えてもみてよ、主人にとって、一条くんは……この世で一番大事な妻の昔の男で、二番めに大事な娘を奪った憎い男よ?」
そういうもんなのか!?
「でも、裕子とはプラトニックだったのにそれでも恨まれるんだ?」
裕子の顔が曇った。
ん?
俺、何か、まずいこと言った?
「……あんた、ほんまに……うちに恨みでもありますんかいな。こんな玄関先で何の話ですか?」
背後から大村さんがそう言いながら近づいてきた。
どうやら出かけてらして、今、帰宅されたようだ。
「おかえりなさい。知織が、風邪で寝込んでるそうです。」
裕子がそう言うと、大村さんは俺をマジマジと見た。
「そんなもん、電話で済む話ですやろ。阿呆ですか?わざわざ何しに来はるんや。芸能人っちゅうのはよっぽど暇やねんなあ。ええかげん、塩、撒きますえ。」
今、オフだから……とか、余計なことは言わないほうがいいよな。
「知織がしんどい時でも喰えるモノとかあるなら届けたいんですけど、何かありますか?」
大村さんは、大きなため息をついた。
「……一条さんには、何言うても通じませんのやな。何かもう疲れてきましたわ。裕子、適当にみつくろっといで。」
「わかりました。」
裕子はパタパタと中に入ってった。



