「ク、クリフォード王子…!?」
急に現れた憧れの王子様を、クレアは瞬きも忘れてじっと見つめている。
アランでさえ、驚きの表情で固まっていた。
突然目の前に王族が現れたのだから、その反応も無理はない。
普通なら言葉を交わすことも、会うことすら簡単にできる相手ではないのだ。
「連絡できずにすまない。もっと気を利かせるべきだったな」
「そんな、とんでもありません!」
「もう平気なようだから、送ろうと思っていたところなんだ。
行き違いにならなくてよかったよ」
「…そうだったのですね」
クリフォードと話しながらも、クレアはうっとりと目を細めている。
パーティー中あれだけ会いたがっていたのだから、感動もかなりのものだろう。
一方でクリフォードは、頬を染め今にもとろけてしまいそうなクレアの熱い視線を気にも留めない様子だった。
「では、俺はこれで失礼するよ。
トーマス、あとは頼む」
「かしこまりました」
トーマスと呼ばれた執事服の男性が礼をして答えると、クリフォードはすぐに背を向けて歩き出した。
それを見たリリーは、その後ろ姿に向かってとっさに声を掛ける。
急に現れた憧れの王子様を、クレアは瞬きも忘れてじっと見つめている。
アランでさえ、驚きの表情で固まっていた。
突然目の前に王族が現れたのだから、その反応も無理はない。
普通なら言葉を交わすことも、会うことすら簡単にできる相手ではないのだ。
「連絡できずにすまない。もっと気を利かせるべきだったな」
「そんな、とんでもありません!」
「もう平気なようだから、送ろうと思っていたところなんだ。
行き違いにならなくてよかったよ」
「…そうだったのですね」
クリフォードと話しながらも、クレアはうっとりと目を細めている。
パーティー中あれだけ会いたがっていたのだから、感動もかなりのものだろう。
一方でクリフォードは、頬を染め今にもとろけてしまいそうなクレアの熱い視線を気にも留めない様子だった。
「では、俺はこれで失礼するよ。
トーマス、あとは頼む」
「かしこまりました」
トーマスと呼ばれた執事服の男性が礼をして答えると、クリフォードはすぐに背を向けて歩き出した。
それを見たリリーは、その後ろ姿に向かってとっさに声を掛ける。

