―――翌朝。



「……んー。」


あー…あのまま寝ちゃったんだなぁ私。


私は起きる。


時計を見ると8時台。


私は熱を測る。





〈ピピピッ〉


………あ………


熱完璧下がってる…


……はっ……


でもっ…


私は隣にいる玲を見る。


玲にうつってないよね…?



「玲…起きて。」


私は玲の体を揺らす。


「うっせぇよ、ブス…」


玲はそう言って起きる。


うわ…寝起き最悪っ……


「ブスってひどいよぉ……」


私は玲に言う。


「あー…雪乃か。母さんかと思った。」


玲が言う。


「お、お母さんにそんな事言うの!?」



ありえない……


どんだけ最悪?


「熱、下がった?」


「あ、うん…」



私が言うと玲は笑う。


「よし、早く用意しろ。」


「あ、うん……」


玲、何考えてるんだろ……。




用意をして私達は家を出た。


親が帰ってなくて良かった。


お父さん怖いし……


私は玲と手を繋ぎ歩く。


久しぶりの玲の手の温もり。


「旅行から帰ったらしばらく俊んちだよ。」


玲は嫌そうに言う。


「俊君良い人だよね。」


「あー…俊に会ったらしいな。聞いた聞いた。まさか香奈のイトコとは…」


「世間って意外と狭いんだね…。」



「だな。」


偶然にも程があるよ。


「でも玲本当に大丈夫?病院抜けて来たとか…」


私は玲に聞く。


「母さん、雪乃にやな事言ったらしいな。」


「……え……」


「うざいから困らせてやろうかと思ってさ。家とは縁切るって手紙置いて来た。」


「やる事すごいね…」


さすが玲……。


「安心しやがれ。高校辞めて仕事見つけて雪乃養えるようするから。」


「……え!?」


高校…辞めちゃうの?