「わ、わかったもん……」


私がそう言うと玲は笑う。

私は仕方なく顔をそっと玲に近付ける。

熱のせいであちこちが本当熱くて…心臓はおかしくなってる。


私は少し長いキスを玲にした。


一瞬だと怒るから。


「………う………」


唇を離すと私は顔を下に向ける。


「よくできました。」


玲はにやにや笑って言う。


れ、玲ーっ……



「び、病人に何させるのさぁ…」


私が言うと玲は私の髪に触れる。


「いいだろ。俺、病院抜けてまで雪乃に会いに来てやったんだから。」


「大丈夫なの…?頭…」


強打したんだよね…?


「うちの親父が心配性なんだよ。別にもう大丈夫だろ。俺が頭おかしく見えるか?」


「元々玲はおかしいよ…」


意地悪だし…


普通じゃない。


「あ?これ以上言ったらマジで雪乃が嫌な事するよ?」


「す、すみません…」


れ、玲ーっ。



「おかしいのは雪乃。一度くらい見舞いに来てもいいだろーが。」


だ、だって…


「だって玲……行くと婚約者さんと仲良くしてて…」



「ヤキモチ?」


玲は私に聞く。


私は頷く。


「バカ女。あいつはただのダチ。俺を疑うのか…」


「し、信じたいよ?でも辛いもん……。」


玲が他の女の子と仲良くすると嫉妬する。


その度に


私は本当に玲が好きとわかるんだ。


もう


玲に夢中だという事に気付く。


「雪乃…明日、熱下がりやがれ。」


「へ?」


れ、玲…いきなり何?



「すぐにでも旅行行こうぜ。連れて来たい場所がある。」


「…え…」


「俺に寂しい思いさせた罰。」


「……は、はい?」


寂しい思い?


「玲…何言って…」


「とにかく。一日遅いクリスマスしよう。」


一日遅いクリスマス…?


「わかった。頑張って治す…」


私が言うと玲は私をギュッと抱きしめた。


それに安心して気が付いたら眠ってた。