「寒いーっ。」


制服の上にコートを羽織ってるが今日は寒かった。


スカートが短いから、足は出るし…


付き合ってるというのにあまりベタベタするのが好きじゃない玲は私より少し前をどんどん歩いてる。


手繋いだら暖かいんだよね。


でも


私も玲もなかなか甘えるなんて事がないカップル。


二人で放課後、少し距離を置きながら歩いて帰る。


付き合ってるカップルらしくないかな……。


やっぱり素直に……


「ねぇ!」


私は玲を呼ぶ。


玲は立ち止まり私を見る。


「て、手……繋がないの?」


私は玲に聞く。


すると


「わかったよ。」


わかったよ……って…


玲は私に近づき私の手を握った。


「暖かい…」


私が言うと玲は笑う。


「なんか雪乃、ガキみてぇ。」


玲は私に言う。


「へ?」



「手、小さいし。手繋ぎたいって自分から言うとはな。」



「つ、付き合ってるんだもん。証拠欲しいじゃん…」


私が言うと玲は私の手を強く握る。


「そうだな。ちゃんとみんなに見せ付けねぇとな。付き合ってる…って。」


「うん。」


玲の手は暖かい。


やっぱり安心したいんだ。



だけど…私達は……






「じゃあな。」


「バイバイ。」


他愛もない話を交わすと駅で私達は別れた。


明日はデート。


玲が見たい映画があるらしい。


本当は怖い映画だから嫌なんだけど……


玲には逆らえない。



まあデートだし…


明日は楽しもう。



でも


冬休みは旅行か。


デートと旅行は違う。


いろいろ用意しなきゃな……。



てか


玲の言葉思い出しただけでドキドキだよ!!


でも


行かなきゃね…。


いつかはそうなるんだし。


うん……。