「そんな事できるのか?まだ子供のくせに…」


お父さんが玲に言う。


「反対するなら俺は雪乃をここからさらいます。こんな姿になった雪乃ほっとけない。」


玲……



「絶対させるか。お前の親に言い付けてやる。二度と雪乃の前に現れる事ができないよう…」


お、お父さん…


だけど


「俺は誰にも負けない。雪乃を絶対離したくないです。」


玲………。


すると


「いいじゃないの。」


………え………


「お、お母さん!」


お母さんが出て来たようだ。



「あまりにも騒がしいから。」


お母さん起きちゃったんだ…



「お父さん、なんでそんな反対するの?」


お母さんはお父さんに言う。


「知らないのか?こいつは有名な会社の社長の息子だ。うちとは身分が違う。」


お父さんがお母さんに言う。


「そんなの関係ないわ。二人の気持ちを大切にしなきゃ…」


「そんなのな…」


お父さんは反論しようとする。



だけど


「お父さんがどうしても反対するなら私、お父さんと離婚します。」


………え!?


お、お母さんっ!?


「何言って…」


「仕事ばっかで家庭放置して今更父親面?冗談じゃないわよ。私と雪乃の気持ち…少しは考えたら?」


お母さん……


「だけどな…仕事しないとお前らを…」



「別に私が一人で働いてもやってけますよ。離婚か考え直すか…どうします?」


お母さん…

強気だな………。


「わ、わかった…しばらく様子を見よう。それでいいだろ?」


お、お父さん…



「ええ。ならいいわ。私は絶対二人に上手く行って欲しいしね。」



お母さん強し……。


言う時は言うんだね。


「あ、ありがとうございます…」


ほら


さすがの玲もお母さんにはびっくりしてるよ…


あー…よかった。


お母さんに感謝。


だけど


本当の波乱はこんなんじゃなかったんだ……