呼び捨てと同じくらいすぐには言えない。



「す、す、す…」


私の顔は熱い。


「早く言えよ?」


玲は耳元で囁く。


――ドキッ。


今まで嫌とか苦手だとか大嫌いって言ってた人にいきなり好きだなんて〜。


だけど


「言わないとやばいよ?」


玲は私の耳をまた甘噛みして言う。


………っ………



「す、好きっ…」



私は頑張って言う。


すると玲はにやっと笑った。


「よく言えました♪」


玲はそう言うと私のおでこにキス。



ひ、ひゃああ!!



顔は熱いし心臓バクバク。



苦手だと思ってた


天敵だと思ってた


そんな彼に私は恋してたんだと最近気付いた。



おかしいよね。


好きになっちゃうなんて…


「何固まってんだよ?」


玲は私に聞く。


「だ、だって…」


本当に彼女なんだ…



私の負け。


なんか好きになったのが悔しいけど……


「俺はお前の初めての彼氏だもんな。覚悟しとけよ?いっぱいドキドキさせてやるから。」


「………え………」



「俺の彼女になれるなんて本当幸せもんだな。いっぱいいじめてやろう♪」



本当に…幸せもん…って………



いやいや


大変かも……


玲にもっと振り回されるって事だよね……。



あー……



神様。


なんで私は玲を好きになったんでしょうか。


危ないよ!?


大変だよ!?



すると


「お、着いた♪」


………うっ………


早速


身に危険!?


気が付いたら


玲のマンションの前。



大丈夫かな…。



い、いきなり二人きりとか…




なんで!?


「ほ、本当に行くの?」


私が聞くと玲はにやっと笑った。


嫌だぁーっ。


これからはさらにドキドキです。