廊下に人気はなかった。




きっと他のクラスはまだHR中なんだろう。


休み時間の騒がしい廊下じゃないみたい。




そんな廊下にパタパタ上靴の音が響く。





HR中の3組の友達が全力で手を振ってくれた。


走りながらパラパラと手を振り返してみる。







そして走る速度と共に心臓の鼓動も加速していく。



もう私の脳内は先生で埋め尽くされている。




教室に入ったらどうしようかなとか、
今日もまた1番かな、
とか考えていたらもう化学室の前に着いていた。




入りたいけど入ったら入ったで何も出来ない。




どうしよう。

だけど入らなきゃ。




ドアの溝に手をかける。