"お金も稼げない"
"おかねもかせげない"
"オカネモカセゲナイ"
そうか。
私は、自慢できる娘だったから可愛がられていたんじゃなくて、お金が稼げるから可愛がられていたんだ。
私は、何を期待したんだろう。
意を決して告白したのが、馬鹿らしくなった。
もうこの家には戻らない。
私は、何も言わずに家を出た。
「香那ちゃん!」
莉那が追いかけてきた。
「あの話、本当なの…?」
今にも泣き出しそうな顔で聞いてきたけれど、私は何も答えなかった。
「何も知らなくて…。
ママ、今はあんなだけど、大丈夫だから!
いつでも帰ってきてね。」
莉奈は優しい。
本当に優しい。
でも今はその優しさが、無性にイラついた。
「うっせんだよてめぇ!!!
二度と帰ってくるかよ!!
追いかけてくんじゃねぇよブス!」
私はそう言うと、また歩き出した。
すれてなくて、幸せそうで、こんな私にも優しい莉奈に、完全に嫉妬していた。
八つ当たりだった。

