妖しの姫と天才剣士




「––––––という話。面白かった?」



昔語り。


その題材は…………私……?


何が言いたいの?


私が神殺しの因果を背負ってるってどういう事?


それに、私が死に……がみ。


否定、出来ない。



「訳……分かんな……」

「でもこれが現実だ。自分だって多少自覚はしてたでしょ?」



今までよりも冷めた由羅の声。


最初が高い分余計恐ろしさを感じてしまう。



「襲われやすい……では済ませられないくらいの妖に襲われてきた。違う?

それは全部君の血のせいだ。

妖にも生物と同じように生存欲というものがあるからね。

生きる為に君の血を求めるんだよ」



そんな事が本当の事なんて信じたくない。


だって、そしたら。





私は本当に人じゃなくなる。



化け物で、人じゃなくて。


血塗れ過ぎた咎者。