妖しの姫と天才剣士




「しかし、そなたは肝が強いなぁ〜。我の殺気を受けて怯まぬなど」

「怖かったですけど、これ以上お梅さんを傷つけることは出来ませんから」



それに、あの程度の殺気で怯むほど、私は弱く無い。


お梅さんの名前を出した途端考えるような素振りを見せる芹沢さん。


やっぱりそう言うのは弱いんだ。



「そう言えば、そなたに想い人は居らんのか?」

「ええ。まぁ」



そんな人を作る余裕なんてなかったから。


それに、会うのはほとんど死人。


そんな中想い人を作るなんて無理。



「新選組には良い奴がおるぞ? なんなら紹介してやろうか」