––––肌に纏わり付くような嫌な暑さ。



「はぁ、っ」



あ、れ? 此処は……何処? 私、生きてるの?


体を起こそうとして自分の体が思うように動かないことに気づいた。


ピクッと動いた指に触れるもの。


温かくて、それでいてひんやりしてる。


ぎゅっと握り閉められる感覚にゆっくりとそちら側に目を向けた。


「……!」



総司!


ゴクリと息を呑む。


そこには長い髪を下ろし、横になった総司の姿があった。


綺麗な顔に前髪の掛かった総司の顔は穏やかそうで一安心。


少し口が開いた総司。クスッ。


子供っぽいな〜。


掛かっている髪を掬い上げて耳に掛ける。


こうやって目を瞑っていると長い睫毛が余計に際立つ。


黙っていれば本当美丈夫だと個人的には思うんだけど。



「……口を開けばおちゃらけたことばっかり言うんだから」



伸ばした指、腕に巻きつけられた包帯に残る血の跡。


あの時のことは夢じゃないんだって。


そして、私は今生きているんだって実感している。


また、貴方と会えたことを。



「……ん……?」