妖しの姫と天才剣士




「君をあの場所には連れて行きたくない。

……凄く、怖いんだ。何か底知れない怖さがある」



総司が言う怖さ……。でも、それは総司にも言えるんだよ?


剣豪の揃った幹部の中でも強いっていうのは分かる。


でも、その強さで周りを守ろうとするあまり自分を傷つけそうで。


それでいて、その事を自覚しないまま。


隊の皆総司の事を信頼してる。でも、傷ついて欲しいんじゃない。



「心配し過ぎだよ。……私は総司の方が心配なのに」

「僕の方が?」



瞬きをして、素っ頓狂な総司の顔。


総司の方が万全な体調じゃない。私なんかよりずっと深刻なはず。


呪術に苛まれた体なのに。



「僕の事なら心配しなくて良いってば。

ほら、何とかは風邪を引かないって言うでしょ?」

「風邪とこれとは違う話でしょ」

「僕が突っ込んで欲しかったのは馬鹿って方何だけどさ」

「知ってる」


永倉さんたちの事でしょって言って欲しかったんでしょう?


そんなに簡単には乗らないから。


そんなつまんない事はしないもん。