妖しの姫と天才剣士




頭を抱き抱えられてそっと撫でられる。


黒髪に指を入れられて梳かれた。



「今回の事件。きっと相当危険な事件になると思う。

今までに僕たちがやって来た中でも一番」

「え……?」



顔を上げようとした私の髪をわしゃわしゃと搔き回す。


何だろう。何か嫌な予感が胸を掠めていく。



「今の時期、体を崩してる隊士が多い。

幹部の皆はまだ大丈夫みたいだけど、きっと動ける隊士は半分以下」



さゆだって動けないしね、と余計な一言を付け加えられる。


もうこんなに回復してるのに。あと、風邪なんか引いてないし!



「わ、私だって動けるよっ!」

「まだ、だぁ〜め。三日も寝てたんだから大人しくしてなさい」



ピンッと額を弾くようにして叩かれた。


それ、地味に痛い。


あと、私三日も寝てたの?



「無茶して死んじゃったら……僕許さないし〜?」

「死なないよ! 失礼な!」

「それでも、駄目」



総司は片手をそっと私の頰に添わせた。