「総司って……物置部屋に何か用でもあったんでしょうか?」

「はぁ? 何で今そんな事を聞くんだよ」



なんでそこで睨むんですか!



「い、いやっ、私そこで寝ちゃって……。

あの場所って、用事が無い限り近づかないじゃないですか」



不便な場所だし、あの中に入ってるの本当にいらなさそうな物だし。


埃っぽいし。


首を傾げた私の事をまじまじと見た土方さん。


土方さんは何か言いたげに口を開くけどすぐに閉じた。


え、何? すっごい気になるんだけど。



「何ですか、土方さん。ちゃんと言ってくださいよ」

「何でもねぇよ。で、お前どうすんだ? そのまままた寝るか?」

「……いや、ちょっと外に出てきますから」



むわっとしてるけど、ちょっとだけ夜風に吹かれたい。


このまま倉庫に戻っても寝れなさそうだし。



「最近、やけに長州の連中の動きが静か過ぎる。ちゃんと、警戒しとけよ。

あと……必ず戻ってこい」

「分かってますって」



私の居場所なんてここにしか無いんですから。