妖しの姫と天才剣士




「ひ、土方さんッ!」

「何だよ茅野、騒がしい。

……お前も一応女だろ? だったら身嗜みぐらいちゃんとしろよ。

髪散々な事になっていやがる」



あ、寝てたまま来た。


嫌そうに言われ、慌てて髪の毛を手櫛で直す。


土方さん、そんなに潔癖だったっけ?


まとめた方が良いんだろうけど、残念な事に紐を持ってない。



「って、そんなことより土方さん、今日の見回りって……」

「ああ、一番隊と、三番隊だが?」

「もう行きました……よね」

「あたりめぇだろうが。今何時だと思っていやがる」



思わず叫びながら頭を抱え込んで座り込みたくなる。


勿論、そんな事できるわけ無い。土方さん居るし、夜だ。



「お前……やっぱり放っておかれたか。総司の奴が言ってたしな」

「え? 何て言ってたんですか?」

「いや…………。お前が寝てっから放って見回り行くってだけだが?」



何で、総司私が寝てた事知ってるんだろ?


あんな物置部屋、滅多に近づく人居ないのに。


しかも叩き起こさないなんてねぇ。