妖しの姫と天才剣士




酷い。私はそれを想像する事しか出来ない。


人としての扱いは受けてないだろう。


彼らにとって一番神に近い美琴さんは憎しみの対象でしかない筈。


心の何処かがジクジクと痛み出して、苦しい。


何かが暴れ出しそうになるのが分かった。でも、その正体が分からない。


何なの、これは!


グラグラ揺れる。



「見るに耐えなくなった神はその姿を現したんだ。


そこから広がったのは見るも無残な景色だった。


神の血を浴び少しずつ変質していく体の中彼らはその刃を向け続けた。


我らが着いた時には周りの木々は枯れ果て、命の息吹など感じられない。


我らはそこで初めて見た。そこで見た神というものはなぁ……」



少しだけ唇を噛み締めた雷狼さん。


はぁ、と一つ息を吐いたら。



「場違いな位に美しかった」