「その者たちは神を殺すために必死で届く刃を作り出した。
呪いをかけ続け、寝る間も惜しみ、身をも削って作られた刃。
それは確実に神にまで届く刃を作り上げたよ。
その事に我らは一緒に過ごしていたにも関わらず気づかなかったのだ。
着実に実行に移ろうとしていた彼ら。
後の課題はどうやって神様を引きずり出すかだけだった。
しばらく悩んだ彼らだったが、その方は一番近くに転がっている事に気がついたんだ」
それだけで、すぐに察せた。
ああ、そうだ。答えは最初から知っていたんだから。
彼らの事を考えるだけで怒りが沸々と湧く。
「彼女を、美琴さんを人質に使ったんだね。
そうすれば神は姿を現わすと、そう考えた訳だ」
「そうだ。我が主よ。
彼らは決行すると決めた日に姫様を連れ去ったんだ。
我らと遊んでいた姫様を連れて祠まで連れて行った。
そしてそこで…………散々姫様を痛めつけた」