妖しの姫と天才剣士




「あんだけ暴れられると俺らの出番なくなるんだが、なっ」

「うる……さいです。こっちだって、これ使うの疲れるんですよ?」



皮肉げに言われた土方さんの言葉に返す総司の言葉に力がない。


やっぱり、あれを使わせるには力が要るのかな?


でも、そのお陰で圧倒的有利な状況にはなった。


少し動くようになった私だけど妖たちに咎められることはない。


脅威はそこまでない、って判断されたのかも知れないな。


まぁ、大目に見てもらえるとこっちも楽だけど。


したいようにするだけっ!



「っ!」



最後は私の一太刀でキリがついた。


刀を収めると、ふぅと息を吐く。


疲れたとまでは言わないけど少しだけ消耗した。


私でもそうなんだから総司たちはもっと消耗している筈だ。


ずっと戦ってたんだしね。私が何も出来ない間も。



「副長、彼の遺体は如何致しますか?」



斉藤さんが近づいてきて、土方さんに耳打ちする。



「あ、そうだな……。このままにして置く訳にはいかねぇし。

斉藤、山崎、見つかり難いところにまで持ってくぞ」

「「えっ、私(僕)は?」」

「総司……。自分で疲れたとかいっといてそれか?

働きたいならこれ一人で頼むが?」

「いやいや。……土方さんが優しいなんて珍しー」



総司のその言葉で土方さんのこめかみに青筋が出来た。


何でわざわざ怒らせるような事ばっかり言うかな……。


疲れてる土方さんを更に疲れさせないであげてよ……。