『はぁ……。困ったお方です』
「そんな事言われた事無いんだけど」
『そうですか?』
ため息を吐く仕草を見せた狐に肩を竦める。
殆ど動かなくても敵は勝手に寄ってきてくれたから倒すには簡単だった。
数は多くても一匹の力はさして強く無い。
それでも数の多さだけは有利で一向に終わりそうにないなんて。
痺れを切らし始めた私。
もう、飛び出しちゃおうかな。ここじゃ斬れる数に限界があるし。
『総司。力借りるぞ』
雷狼が金色の瞳を総司に向けた。
「はぁあっ⁉︎ 何でここでっ」
『うるさい。早く終わらせたい』
「…………くそっ。ならさっさとやって」
『言われなくても』
雷狼は纏う光を更に強めると同時に総司は苦悶の声を漏らす。
「総司!?」
どう……した、の?
そして、雷狼が身をよじると閃光を迸らせた。
その光は多くの妖を包み込み、その姿は消えた。
その数、全体の半分以上。
その様を見て私は絶句する。
あんな力、あり得るの?
思わずポカンとする。
土方さんが手加減しろって言ったのも分かる気がする。
あれだけやられると……ねぇ。
