妖しの姫と天才剣士





「で〜。物は相談なんだけど」



私の中に燻り始めた何かに由羅は気づかない。


こんな環境の中、由羅は警戒する気配すらない。


私達三人に囲まれてても平然としてられるなんて。


そんな中、由羅はにっこりと笑顔を浮かべ、私に手を伸ばして。



「彼女を僕らにちょーだい?」



と、言い放った。



「「!」」



平然と、人の物を欲しがるように私を欲する。



「っ! 私は物じゃない! 何であんたらなんかに付かなきゃ」

「おっとぉ〜。そんなの決める事できるの? 預かられてる身の君が」



冷たく見据えられた私は動けなくなる。


確かにそう。


新選組に入れるのは局長の近藤さん、副長の土方さんのお陰。


いる事を拒まられば私は留まることなんて出来ない。


その上で由羅へと差し出されたら。



「どうするのかな? ふくちょーさん? 僕は君たちの為に紅雪は捨てるべきだと思うけどなぁ〜」