でも、優しくするって言ってもどうすれば……。
「……きゃああああ!!」
すると、桜菜の叫び声が教室に響きわたった。
見れば、床を指さして叫んでいる。
「な、なんだよ、そんな大きい声出して……」
「ご、ゴキブリ!!」
「ゴキブリ?」
桜菜の指さす方を見ると、死んだゴキブリがいた。
「なんだよ、死んでるじゃねぇか……」
「な、なんでもいいから、どうにかして!」
桜菜はビビった様子で俺のうしろに隠れる。
……これぐらいでビビるとか、かわいいヤツ。
つーか、くっつくとか反則だろ!
人の気も知らないで……。
俺はドキドキしているのがバレないように平静を装う。



