恋愛対象外のキミを好きになっちゃいました。







「桜菜! 次、移動教室だよ」



「あ、律! おはよ!」



教科書を持って私の席にやってきたのは、私の一番の親友、福山律だ。
茶髪のボブが似合う、スタイル抜群の女の子。私の憧れの存在でもある。



私は教科書を持って立ちあがり、律と一緒に廊下に出た。



「朝から元気ね……桜菜も林も」



朝が弱い律はあくびをしていて、まだ眠そうだ。



「アイツがムカつくことばっかり言ってくるからさぁ……」


私は被害者なの!
毎日毎日からまれて、ほんと迷惑。


「仲よしでなにより」


「な、仲よしなんかじゃないよ!」


あんなヤツと仲よしとかお断り!
絶対にヤダ!