9時を過ぎた街は、小学生とは全く不向きな世界。 キラキラ光る街灯に綺麗なお姉さんやスーツの大人。 そんなとこにボロボロの小学生が歩いてればそりゃあ、 「あの子大丈夫?」 笑われるに決まってる。 「惨めだなー」 「家無いのか?」 大人まであたしに矢を打ってきた。 泣きたくて苦しいのに涙は出なくて、ただただ下を向いて家まで歩く。 そんな時―― 1人の男が声をかけてきた。