高校生にもなって、スマホを持っていない人が、いや、スマホじゃないにしても、ガラケーすら持っていない人を私は他に知らない。
そういえば、学校でも公生くんがスマホをいじってるところを見たことがない。
「そんなに驚くことかよ?」
公生くんは、コーヒーを飲みながら静かに言った。
「ちょ、ちょい待てや公生……ケータイ持たんで、普段どうしとるんや?」
「どうって、別に、ないと生きていけないわけでもないだろ?」
まあ、確かに……。
「で、でも、友達と連絡取ることがあったら、どうするわけ?」
「それなら、会って直接言えばいいだろ?」
まあ、確かに……。
公生くんの正論に論破された加持くんと明日菜は、信じられないという顔で公生くんを見ている。



