原因は、きっと私のせいで、私と会うのが気まずいのか、それとも私が殴った頬に痣ができていて、学校に来れないのか、わからない。
でも、原因は、きっと私にある。
一つの幸せを手にするのに、失うものがこんなに大きいなんて、人生うまくできてるなと思いながらも、心のどこかで、やっぱり私は明日菜のことを考えている。
高校に入学してから、いつも一緒にいたのだから、当然なんだけど、もう二度と明日菜と一緒にいることはないのだろうと思うと、やっぱり寂しい。
かと言って、私が謝るのも違う気がする。明日菜は明日菜で悪いところもある。
こういうことを相談するのに、適任なのは、加持くんなんだけど……公生くんの手前、何となく言いづらい……。
加持くんは、私と公生くんが付き合っていることは知らないし、そもそも加持くんの中では、私と加持くんが付き合っていることになっている。
私が言いだしたのだから、それは紛れもない事実だ。
でも、このままじゃいけない。
私は、加持くんに本当の気持ちを伝えなければいけない。