「どう?」




「美味しい」




「ほんと? お世辞でしょ? どーせ」




「いや、本当に美味しいよ」




こんな幸せな朝を迎えているにも関わらず、やっぱり、加持くんに悪い気がして、心から楽しめない。




地味で、ブスで、何の取り柄もないような私が、二人の男の子から言い寄られること自体、あり得ないのに、それなのに、どっちも手放さないで取っておくなんて、やっぱり最低だ。




これは、早めに加持くんに本当の気持ちを伝えないと、加持くんにも、明日菜にも、公生くんにも申し訳がない。