「ん? そうか……」 公生くんが火を止めた。 「この時間、コーヒーより、晩飯の準備しないとな」 晩飯……ああ、そうか、もうこんな時間。 「私、作るよ?」 「え? ああ、いいよ。そういう意味で言ったんじゃないし。なんか、買ってくるよ、何がいい?」 公生くんがそう言って、玄関の方へ歩いていき、扉を開けるけど、リビングからも聞こえてくるくらい、雨風が強い。 「大丈夫。もう元気だし。私、作るよ?」