「何?」
公生くんが前髪をいじりながら、私の方を向く。
その時、目と目が合ったような気がして、私は慌てて、視線を地面に落とした。
「えっと……その……」
「んー?」
何か言わなきゃ。何か……何か言わなきゃ!
「あ、あの! 私、牧野優衣と言います! 8月14日生まれのしし座で、A型で、えっと……」
テンパってしまい、こんなことを口走った私を見て、公生くんは、クスッと笑った。
「し、知らねーよ。君がしし座とかA型とかさー」
顔から火を噴くほど、恥ずかしくて、今すぐ消えてしまいたいよぉぉ……。
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