まず、ぬるくなっていた氷枕を交換しておでこに濡らしたタオルを置く。
さっそく、リビングを通りキッチンを使わせてもらう。
ショールームかのような広さに驚きながらも、あちこち勝手に開けらせてもらい必要な道具を取り出す。
冷蔵庫には、一通りの材料が揃っていてスムーズに作業に入れた。
ガチャ…
突然リビングのドアが開いた。
誰もいないって言ってたのに…
ご両親のどちらか、帰ってきたのかなぁ?
挨拶きなきゃ、作業を止めてそちらに目を向けると
切れ長の二重の瞳、高い鼻。
整った形の唇が印象的なイケメンが入ってきた。
あたしの両親くらいの年齢を想像していたから、同じくらいの年齢の男の子だったからビックリした。
「…何してるの?」
あたしに問いかけられているとわかるのに少し時間がかかった。
「あっ、勝手に使わせてもらってすみません…」
ドギマギしながら答えると
「何作ってるの?」
「小夜ちゃんに、雑炊を…」
「へぇ…
美雨、料理できるんだ?」
なんで、あたしの名前を?
初めて会ったはずですけど…?
誰ですか??
頭にクエスチョンマークをいっぱい。
「少しはできます。
あの、あたしの名前…」
「オレも、お腹すいたから何か作ってよ!」
聞こうとしているのを遮ってそう言うと、ソファに座りテレビをつけ出した。
何か作って?!
なんで?
誰なんだ、あなたは?!

