ダサい兄貴がいる友達と仲良くなる話



玄関の中も広く、キレイな花と高そうな絵画が飾られていた。


「スリッパそこにあるの適当に履いて」


言われた通り、スリッパを履いて階段を上がるお兄さんを追いかける。



「ここ、小夜の部屋。

じゃ!」


それだけ言うと、隣の部屋へ消えていった。


2階にも幾つ部屋があるんだろ?


さっと、見渡しながら改めてこの家の大きさを感じた。


コンコン…


小さめにノックをすると

「ん?

お母さん?」

か細い、かすれた小夜ちゃんの声がした。


ドアを少し開けて


「美雨です」

顔をのぞかせた。


「美雨?!

えっ?! なんで?!」


ガバッとベットから起き上がる。

急に大きな声を出したから、咳き込み出した。


「ごめん、大丈夫?!」


慌てて駆け寄り、小夜ちゃんの背中をさする。


「ゴホッ…

うっん…だ、大丈夫。

なんで?」


真っ赤な顔をしながら目に涙を浮かべて、こっちを見ている姿はウサギのようにかわいかった。


「小夜ちゃんに、メールしても返事がないから…」


今日あったことを話し出した。


「えっ?!

兄貴、帰ってきてるの?!

美雨、兄貴が出席日数ギリギリって話してあったよね?」


かすれた声で、必死に怒りながら、ベットから出ようとしている。

今日の小夜ちゃんは、なんの迫力もないけど素直に謝る。


「お兄さんに頼んだのあたしなの…

これから、小夜ちゃんと一緒にお兄さんが進級できるように手伝うから。

今日は、あたしに小夜ちゃんの看病させて…」

ベットから出ようとする小夜ちゃんを押さえつけて、必死に懇願した。


「美雨…

わかったよ…

今日は、美雨に免じて許すことにする…」


ふらふらっとベットに倒れこむと、はぁはぁと肩で息を始めた。