「仲直りしよ!

美雨がいない昼休み、寂しかったんだから!」

星ちゃんが、あたしのホッペを人差し指でツンツンする。


「聞いて欲しい話、たくさんあるんだから!

星蘭は、あんまり笑ってくれなくてつまんないの!

美雨がバカみたいにケラケラ笑ってくれなきゃ!」


「ひど〜い!

あれでも頑張って笑ってあげたのに!」


星ちゃんと紗弥ちゃんの言い合いが始まった。

なんだか、見慣れていたはずの言い合いもすごく前のことのようで懐かしさを感じちゃう…



星ちゃん…


紗弥ちゃん…


「ありがとう…

2人とも、大好きだよ…」


あたしの目には、涙がたまり、やがて溢れ出した。


「「美雨…」」



2人であたしの背中をさすってくれる。



「あたしね、小夜ちゃん…進藤さんと友達になったの。

わかってる… 2人が言いたいことはわかるけど、あたしが小夜ちゃんと友達になりたいって思ったの…」


2人に、バレーのテストの前の日にあったことを話した。

一緒に練習に付き合ってくれたこと、バカにされたあたしを助けてくれたこと…

音楽の時間に、友達の大切さに気が付かせてくれたことも。



2人は、涙でうまく話せないあたしの話を真剣に聞いてくれた。