春になり、進級したあたしたち。


始業式の今日。


あたしたちのクラスは、一応特進科。

おバカ高校なのに、なぜあるのか不思議。


学年に1クラスしかないから、クラス替えがない。


ホントは普通科でよかったんだけど、ずっと星ちゃんたちと一緒のクラスがいいからって選んだんだ。


そんなことを考えながら、新しい教室に入ると、いつも一番にいるはずの小夜ちゃんがいなかった。



あれ?

寝坊でもしたのかなぁ?


そのうち来るでしょう!


始業式が始まるとの放送で、体育館へ向かった。


小夜ちゃん、休みなのかなぁ…


トボトボと一人、歩いていると、

遠くの方から悲鳴にも近い歓声が聞こえてきた。


それの声は、だんだんと近付いてきていて…


「あの子って、変わり者の妹よね?

なんであんなイケメンと一緒に歩いているのよ?!」

「誰なの?」

「転校生?」


そんな声が聞こえてきて、ふとその先を見ると…



小夜ちゃん?!

…と、誰?